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Nature:家電操作機器ベンチャー、エネルギー事業参入へ

 家電遠隔操作デバイスを製造・販売するNature(塩出晴海社長)は8月、エネルギー分野に特化した投資会社の環境エネルギー投資(河村修一郎社長)と大手ゲーム会社のディー・エヌ・エー(守安功社長、以下DeNA)を引受人とし第三者割当増資による5億円の資金調達を完了したと発表した。今年度内予定のHEMS発売を皮切りにエネルギー事業に本格参入を目指す。

 メイン投資企業の環境エネルギー投資は、エネルギー分野に特化したベンチャー企業に出資する投資会社で、関西電力から出資を受けている。お馴染みDeNAはゲームやスポーツ事業を手掛ける。両社からの資金調達に至った理由として塩出社長は「16年に関西電力さんなど13社と共にVPP事業を行っていた。その関係から環境エネルギー投資さんを紹介して頂いた。DeNAさんは近年エネルギー事業に注力されていることから調達に至った」という。調達先の環境エネルギー投資の加藤幹也ディレクターはNatureに対し「家電の遠隔操作は競合が多い中、販売台数10万台突破は高く評価できる。エネルギー機器メーカーにはないIoTの面から電力需給を調整する新しいプレイヤーに成長してほしい」と期待を語った。

 エネルギー事業参入の第一歩として今年度内にコンセント型HEMS『Nature Remo E』を販売する。同製品はコンセントに挿すことで設置が完了する。専用スマホアプリから太陽光発電や蓄電池、スマートメーターなどの電力推移を把握できる。ECHONET LiteとWi-Fiで対応機器と接続するため配線工事は不要とした。「AIF認証を取得し基本的なHEMSとして利用でき、単価も安く抑えているので気軽に後付してもらえるものとなる。FIT満了を迎える人をメインに太陽光発電を設置済の施主に向けて発信していく」(塩出社長)という。HEMS発売後の動きについては「22年にデマンドレスポンスとして分散型電源のプラットフォームを作る。プラットフォームを用いて当社HEMS所有者間で電力の貸し借りができる仕組みを考えている」と構想を語った。

設立時から電力制御を視野に

 塩出社長は電力会社で東南アジアの電源開発に従事した経験から、クリーンエネルギーと分散型電源の普及を目指し同社を14年に設立した。電力需給のピークに合わせたデマンドレスポンスを、施主にとって魅力的な製品でかつ無意識下で行える状況を理想とし検討を重ねたという。「まず家庭の消費電力の50%を占めるエアコンの制御に注目した。施主は電力需要のピークを意識せず、つけたまま外出してしまうことがある。外出先でも操作できれば、無意識のうちに電力消費量を削減できると考えた」とし、17年に家電等を遠隔操作できるデバイス『Nature Remo』を発売した。同デバイスはリモコン情報を収集しスマホから遠隔で電源をオン/オフ、人の感知や位置情報を利用した自動電源オン/オフ、エアコンの温度を調整などができるもので通称「スマートリモコン」という。発売から2年で販売台数10万台を突破し市場シェアは30%程度を獲得した。「今後はシェアを伸ばしながらHEMSをリモコン販売台数の10%まで拡大させたい」と目標を語った。

※本記事は次代住宅専門誌 『月刊スマートハウス』 No.58に掲載したものより抜粋しています。

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