三重県松阪市を中心に地域密着で高性能住宅を手掛けてきたエクセレントホーム(高橋敏社長)は、施主の趣向を捉えた住宅デザインを武器に、着々と実績を築き上げてきた。高橋社長は「言うまでもなく、高性能化はコスト増となる。立ち上げ当初は価格帯と当社のブランドが釣り合っておらず、販売には苦労した」と振り返るが、現在は標準的にZEHを提案している。如何にしてブランド力を築き上げたのか。
施主に寄り添う提案、建築見える化で信頼を獲得
09年に設立した同社は、高橋社長が独立前に全国の工務店を行脚し学んだ省エネ性やデザイン、パッシブ技術をベストミックスした高気密・高断熱住宅を展開してきた。しかし「当然、高性能住宅を手掛ける事業者は他にもいた。同じ土俵に立ったとき、お客様に対する明確な差別化要素が無かった」という。「そこで他社がやっていないこと、できないことを取り入れた」と語る。そんな同社は、施主に寄り添ったサービスで信頼を築き上げてきた。中でも特長的なのが、デザインへの取り組み方。注文住宅でありながら、施主の趣向やライフスタイルを診断する独自のヒアリングで、施主の本質に合わせた意匠性や住空間を提案している。「シンプルモダンからサーファーズハウス、南欧風など様々なデザインを手掛けてきた。無論、当社の考えを押し付けることはなく、ヒアリングに基づいた上で提案しており、結果、皆様にはご満足頂けている。寧ろ全てをお施主様任せにはしない。一つひとつの要素は希望に沿ったものとなっても、仕上がり時には統一感がないケースがあるため」と拘りを見せる。一体感をもって手掛けることで満足度向上に繋げているわけだ。さらに、柱一本から金額を表記する詳細見積もりや工事中の様子を見える化するシステムなど不透明な部分を無くすことで安心や信頼も築いている。
他にも60年保証や24時間の駆けつけ体制など、様々な付加価値を提案することでブランド力を構築してきた同社。高性能住宅を手掛けてきた背景と積み上げたブランド価値からZEHにもすんなりと対応したが、一つ難点があった様だ。営業における太陽光発電への意識付けである。「太陽光発電は、お施主様にとって予算の都合によっては後回しになる設備だが、営業にとっても真っ先に外せるものという認識が根付いていた」と話す。これを変えるべく、同社では太陽光発電を標準搭載とすることで、設置率を30%から70%にまで高めることに成功した。そして現在は初期費用ゼロ円モデルを活用し、予算の問題も解消することで搭載率は90%にまで向上させている。高橋社長は「当社のコンセプトは、デザイン性+機能性に優れた、かっこいい家を提供すること。ただし、ここに過度な費用を要する、つまり無理があってはならないと考えている。いくら機能や性能を突き詰めても “ローンに追われる”ことは、一つの住みにくい要素となる。太陽光発電の初期費用ゼロ円モデルをはじめ、工夫やアイデアで無理なくコンセプトを具現化していく」と信条を語る。今後はIoTを活用したホームネットワークや家具まで含めたコーディネートを行うなど、いつの時代にも選ばれるブランドを目指す。
※本記事は次代住宅専門誌 『月刊スマートハウス』 No.58に掲載したものより抜粋しています。
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