SMART HOUSE READERS

カネカソーラー販売:令和時代の住宅太陽光選びは“長期信頼性”  鍵となる定期点検・メンテの実施強化

 住宅の長寿命化が求められる昨今、搭載する太陽光発電も長期に亘って如何に高い出力を維持できるかが要求される時期に来ている。一時繰り広げられていた初期性能値の競争はもう古い。これからは何十年も使い続けられる住宅太陽光だからこそ“長期信頼性”の考え方がポイントになる。そのためにも欠かせない定期点検やメンテだが、カネカソーラー販売(南泉喜行社長)では、その重要性を改めて喚起するとともに、台風等の災害にも耐久力のある、長く安心して使える建材一体型太陽光パネルの訴求に傾注している。
 
 今年4月より新体制となり、ZEHをはじめとする住宅の高性能化を背景に更なる成長を狙う同社。新たに就任した南泉社長は設立当初から支えてきた一人で、営業畑で主に大口ユーザーである大手住宅メーカーとの長きに渡る関係の構築や、地域ビルダー・工務店の開拓にも尽力してきた経緯がある。事業比率8割を占める住宅分野の販売状況について「大手住宅メーカーではZEH率が高まり、それに比例して太陽光販売棟数は伸びている。ただ同時に外皮性能等も向上していることから太陽光搭載容量も相応なものとなり結果、横ばいか微増で推移している」と話す。そこで注力するのが地域ビルダー・工務店向け販売の裾野拡大。まずは『カネカのお家・ソーラーサーキット』に加盟する約100社の契約工務店へのフォローを固めるとする。「推奨は意匠性の高い建材一体型太陽光パネルだが、より安価な据置型パネルや初期費用ゼロ円で設置できるTPOモデルなど様々なソリューションを用意し、ビルダー・工務店が選択しやすい環境を整えていきたい」とする。

 そんな同社が今、改めて意識を向けているのが太陽光発電の“長期信頼性” だ。太陽光パネルの期待寿命としては20~30年といわれるが、発電能力が徐々に低下していくことは避けられない。業界的にも長期の劣化データの蓄積はまだ十分でないため現段階では出力保証値等を明確に開示できないが、良質な住宅を長く使う機運が高まる中、そうした評価が重要視されるとみられている。「今のところ、長期信頼性を担保するには定期点検・メンテを如何に徹底できるかに限る。だが、点検だけでも1回2万円、 4年に1度程度の負担がかかる。そのため、もっと手ごろに受けられる点検・メンテサービスを住宅メーカーごとに協議中である。中には高解像度の撮影が可能なドローンの活用でどれほど人工代等削減ができるかを検討しているものもあり評価していきたいところ」という。

 無論、製品そのものの耐久性といった長期安心も必要だ。昨今の大型台風で太陽光パネルが剥がれるなどの被害もあるが、とりわけ、建材一体型太陽光パネルは防水や耐風圧など屋根材と同じ評価がなされ、また一般的な屋根材よりも軽く耐震性も向上するため、まさに災害に強いパネルとして定評がある。更には屋根の工事が終了した時点で太陽光の設置も終了し工期短縮もできる。見た目が良いだけではないのだ。「まずは早急に大手住宅メーカーやビルダー・工務店など新築住宅向けのシェアを拡大していきたい。点検・メンテ含めた長期信頼性のある太陽光パネルとして訴求していく」と意気込む。年内には新製品の販売も予定。長期出力維持を考えた同社のようなパネル提案はこれからのスタンダードになるかもしれない。

※本記事は次代住宅専門誌 『月刊スマートハウス』 No.57に掲載したものより抜粋しています。

スマートハウス_書籍紹介バナー
Cookie を許可すると、このサイトでのエクスペリエンスが向上します。