熱材、外断熱・二重通気工法と、幅広く事業を手掛けるカネカ(角倉護社長)。昨年度には、経営システム変更とともに"住まい"に関わる全てを統括する社長直轄組織の住宅StrategicUnit(住宅SU)を設置した。住宅SUでは各事業領域を跨ぎ、ZEHを中心とした住宅ソリューションを新たに生み出すプロジェクト等を推進している。
それぞれ競争力のある商材・サービスを製造・開発している同社だが、如何に各事業を横串しで刺し複合的な提案を展開できるかは、池上淳住宅SUリーダーの手腕に託されている。
健康・快適、エネマネ、デザイン、安心サポートまでを付加価値に
カネカは現在、4つの事業セグメントで構成され、太陽電池をはじめとする住宅関連材・サービスはQualityofLifeSolutionsUnit(QOL)に属する。同セグメントでは、電子材料や、合成繊維など多岐にわたる分野も含まれているが、2020年までに現状の約50%増の2,275億円とする中期目標を掲げている。
「住宅関連で最も注力しようとしているのは、このほどブランドリニューアルした『カネカのお家・ソーラーサーキット』の契約工務店数の拡大である。現在、約100社が契約しているが、2020年には契約店数を増やし1000棟/年の供給力を目指す。同工務店向けには様々な付加価値やサポートを提供していきたいと考えている」
これまでカネカでは『ソーラーサーキット』という外断熱・二重通気工法の技術ノウハウの提供を約30年に亘り行い、同工法による住宅供給は累計2万1,000棟を超えている。そんな中、住宅SUが進める各事業の横断プロジェクトの一つとして、カネカのブランドを前面に出した〝カネカのお家〟を創設。これまでの断熱材と建築工法の提供のみならず、太陽電池や蓄電池、HEMSなど各種自社製品を加え、ZEHを中心とした高性能住宅の技術ノウハウを契約工務店に向け訴求しているという。
「それぞれの商材・サービス自体が高い競争力を持つので、組み合わせることで様々なソリューションが生まれ、更に高い競争力をもって提供することができている」
実際、断熱材では押出法ポリスチレンフォームとして世界最高の熱伝導率0.020W/m・Kを開発し、ZEH基準以上の高断熱仕様にも対応する。ソーラーサーキット工法は高断熱・カネカ高気密の二重通気により健康、快適で空気の質を維持するものとなっている。また、意匠性にこだわった瓦一体型太陽電池は、都市部・狭小地にも有効な異種搭載・全方位搭載が可能なカネカならではの提案が可能。自家消費ニーズに対応するための蓄電池は、改良を加えた次期モデルを模索中だ。このほか、自社HEMSを開発、クラウドサービスを活用し、今秋発売予定の全館空調システムとも連携できるとしている。
サポート体制も充実している。デザイン性に対するニーズの高まりに対応するため、『カネカのお家』のコンンセプトを研修した建築家を派遣するシステムを4月からスタート。建築デザイナーと建てるデザイン性の高い住宅の供給や、建築デザイナーがデザインした規格プランの提供で差別化を実現する。加えて、オーナーズクラブも新設し、24時間 365 日対応のサポートデスク・駆け付けサービスや、設備機器等の10年保証、シロアリ対策の20年保証などを整えた。
「特に、オーナーとの接点を持つことができたことは大きい。実生活のエビデンスを揃えることができるため、それをもって更に新たなソリューションを創出していきたいと考えている」
総力結集したカネカ。今後どんなソリューションが繰り広げられていくか期待が寄せられる。
※本記事は次代住宅専門誌 『月刊スマートハウス』 No.45に掲載したものより抜粋しています。
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