台湾パワエレ大手の次なる一手は―。太陽光発電・蓄電分野において一定のポジションを確保し存在感を放つデルタ電子。世界的な脱炭素化の潮流、卒FITに自家消費といったテーマが尽きない再エネ市場に於いてどのような戦略を描いているのか。グローバルを統括するレイモンド・リー氏に今後の方針について訊いてみた。
国内市場シェア10%超え、住宅・産業用で存在感ジワリ
同社は71年設立の知る人ぞ知る台湾に拠点を置く名門企業。パワーエレクトロニクス分野を中心に連結売上高約1兆円のグローバル企業である。太陽光パワコンに関してはUPS事業で培った技術を活かし05年頃に開発をスタート。今や年間100GW超の世界太陽光市場において5%前後の供給シェアで国内外の再エネ拡大を支えている。
日本市場には早い段階から参入し外資系としてはじめてJET認証を取得。大手企業へのOEM供給などを担ってきた。メガソーラー・産業用向けには太陽光パワコンを複数台組み合わせリスクマネジメントさせる“分散設置”という方式を普及させたことでも知られる。その国内累積出荷実績は約2.6GWに到達(19年9月時点)。年ベースでは10%超のシェアを確保し住宅・産業用の両面で認知度と存在感をジワリと高めている。世界市場についてレイモンド氏は「脱炭素化の流れを背景に再エネは拡大傾向にあり、火力発電等と比較してもコスパの優れた電源として認識され“当たり前”になってきた」「地域的には中国が牽引し、先行地域である欧州各国も安定的である」等と分析した上で「成熟期に差し掛かった日本に対し“停滞”という見方もあるが、蓄電やEVを組み合わせた自家消費など太陽光の使い方において世界をリードする技術先進国だと考えている」と評価する。
蓄電ハイブリッド、EV充電器など 関連機器のラインナップを強化
競合ひしめくなか如何に攻めるのか。「各国市場に適した差別化戦略を図っているが、これまで徹底してきた『高効率・高耐久性・小型&軽量』というコンセプトを踏襲しつつ“第二世代”では『施工・メンテナンス性が高い』といった付加価値の高い製品を開発・投入していく」との方針を示した。
加えて同社は太陽光パワコンだけでなく蓄電ハイブリッドやEV充電器、高機能HEMSを展開するなどスマエネ機器のラインナップ拡大も図っているが「卒FITユーザー向けには新型蓄電システムや太陽光+蓄電+αのトライブリッド型の開発を進めている」と明かす。最後に「繰り返しとなるが太陽光発電を中心とした再エネ市場はまだまだ拡大していく。『発電する』から『上手に使う』へと市場が変化していく中、パワコンをエネマネの中核へと進化させ世界シェア20%の獲得を目指したい」との展望を語った。
※本記事は次代住宅専門誌 『月刊スマートハウス』 No.58に掲載したものより抜粋しています。
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