三重県全域で年間80棟規模を供給する地域有力ビルダーのトレジャーホーム(池村昭人社長)は、大容量の太陽光発電やAI搭載蓄電池等を活用したエネルギー自給率100%の高断熱・高気密住宅『Treasure-Smart2020 MIRAIGO』の販売をスタート。同社最高ランクの住宅としながらも、エネルギーのランニングコストを考慮した暮らしの提案等を徹底して行うことで、むしろ、これまで展開してきた高性能住宅よりも成約率が2~3割アップするなど実績が付き始めている。6月にはモデルハウスをオープンさせ、更なる拡販を目指しているところだ。

2007年にリフォーム業から始まった同社は亀山市に本社を構え、現在は、三重県をはじめ、岐阜県、愛知県などで、木造在来工法の注文住宅を手掛けている。太陽光発電の固定価格買取制度(FIT)が本格化した2012年の比較的早い段階から、住宅への太陽光発電搭載を推奨し、同住宅の普及に取組んできた。その蓄積した経験から、ZEHについても政策初期からいち早く手掛け、2018年度はZEH率84%と、すでに過半数を超えるレベルに達している。
そんな同社が目指す次なるステージが、ZEHの先にあるエネルギー自給自足100%住宅『Treasure-Smart2020 MIRAIGO』だ。モデルハウスも完成したところで、同住宅の積極提案を加速させている。モデルハウスについて、池村社長は「まずは目で見せ、そして高断熱・高気密による温熱環境の良さを肌で感じさせ、更には大容量の太陽光発電とAI蓄電池による“電気を買わない” 自給率100%以上の仕組みを深く理解できる場としてフル活用している」と話す。外皮性能は、HEAT20 G2グレードのUA値0.46以下(6地域)をクリア。壁・天井が吹付硬質ウレタンフォーム、基礎には押出法ポリスチレンフォームを全面に敷きつめた基礎断熱を施し、窓は防音性の高さを兼ね備えたエクセルシャノン製の樹脂サッシトリプルガラス窓を採用している。これにより、家じゅう温度ムラが無く一定の室温を保つ空間を実現した。冬は1階のエアコン1台、夏は2階のエアコン1台を交互に使用する。更に、基礎内には気圧調整型第一種全熱交換換気システムを導入し、ダクトレス方式で熱交換したキレイな空気を床下から天井裏まで圧送し、家じゅうが外の気圧よりも高い「正圧」という充満された高気圧状態を維持させている。省エネは勿論、花粉やPM2.5、虫・ゴミをシャットアウトできるとし、空気の質まで考慮した仕様となっている。このほかにも、3㎜の小さな揺れからも反応する制震ダンパーの標準装備や、軒の庇を突き出し、日射をコントロールするパッシブ設計など様々な工夫が施された躯体となっている。
一方、太陽光発電については10kW超え、AI搭載蓄電池は9.8kWhで、いずれもネクストエナジー・アンド・リソース製を採用。「高断熱・高気密のパッシブ設計で一次エネルギー消費を大きく削減した上で、大容量太陽光発電とAI蓄電池の最適稼働によって、昼間は太陽光発電で、夜間は蓄電池で賄い、自給率100%以上のシミュレーションができる。20年間で約860万円の経済効果を生む試算もあり、住めば住むほどお得な住宅となっている。予算オーバーとしていたお施主様も“電気を買わない” 暮らしの提案によって成約に至るケースも少なくない」と話す。AIが日々の電気の使い方を学習していけば、天候やライフスタイルに合わせて益々最適に電気をコントロールできるようになっていくほか、災害時の停電にもエアコンやIH調理器具、エコキュート等の200V機器に対応し普段通りの生活ができることも特長としており、モデルハウスではそうした停電体験が可能だ。「同住宅の初年度供給数は年間20棟規模を目指す。地域で普及させ、VPPまでを見据えたスマートシティの構築に尽力していきたい」と意気込む。
※本記事は次代住宅専門誌 『月刊スマートハウス』 No.54に掲載したものより抜粋しています。
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