スマートリモコンや各種センサーを扱うリンクジャパン(港区、河千泰進一社長)はQRコードを読み取ることで、室内のIoT製品を一括で設定・操作できるようにするアプリのサービスを発表した。今年度中のサービス開始を予定している。
新サービス『QR-Link』は住居や宿泊施設客室等を対象に、壁など目立つ場所に貼られたQRコードを読み込むことで、アプリを通じてブラウザ上から家電製品を一括で操作することができる。従来、各室内IoT機器とコントローラの設定は、逐一メーカーや製品番号などを入力する必要があり、設定に時間がかかっていた。しかし今回のQRコードを利用することで、全ての機器が瞬時に登録され、室内でのみそのスマホで操作を行うことができる。
これまでシーンに合わせた機器設定をアプリ上で表示されるQRコードで共有できたが、新技術として再度読み込むと初期設定に戻る機能も付加した。これにより、新たなユーザーが使用する際に面倒な設定し直し作業を省く事ができる。ホテルやビルダーの宿泊体験施設への導入を進める。また、これまで機器を使った高齢化社会の課題解決に挑戦してきた同社だが上記サービスが本格化したことを受け宿泊事業にも手をのばす。開発に携わった坂田暁洋事業戦略部長は「家電の利用情報やセンサーから得られる室内の情報を集約している。その情報を組み合わせて家電を操作する、センサーの検知履歴を見るだけでなく多角的なサービス展開をしていきたい」と展望を語った。
4期連続で売上高3倍増 、今年度12億円へ
同社は医療事業に就いていた河千泰社長がIoTで世の中のライフスタイルを変革したいと考えたことをきっかけに自己資本で2014年に設立した。製品については外国の機器メーカーと連携し開発、製造を行う。元医療従事者は河千泰社長以外にも坂田部長を含む数名が在籍するという。以来IoT機器メーカーとしてガジェットを販売しながら地方や介護、医療現場の人手不足解消を目的としたサービスも展開している。
中でも、リモコン情報を学習させスマホやAIスピーカーと接続することで家電を遠隔操作できる端末を始めとするIoT機器の開発、販売は同社のメイン事業に成長した。設立後4年連続で法人向けの販売が好調なことから売上高3倍の4億円を達成した。坂田部長は「家電操作用赤外線端末の『eRemote』シリーズは国内で1、2位を争うシェアを占める。出荷量は前年比10倍以上となり、今後はシェアを獲得するため提供するアプリ内で給湯機やシャッターなど他社製品との連携を進め利便性を向上させていく」という。
さらに「ビルダーには他社との差別化として設計段階からの導入を検討してもらっている。18年度はこの事業が広まり4億円を達成することができた」とし「今後もBtoB向けの販売の強化を図る。7月からはセンサーやIoT機器を使った見守りサービスを開始し、今年度も3倍の12億円を目指す」と語った。
安定した成長の中で、他にも操作と消費電力の測定ができるプラグ、温湿度や明るさを検知するセンサーなどを開発、販売している。また、設立当初からの思いでもある地方や介護施設の人手不足に関しても、取組を強化している。
地方問題については、ガスや水道のメーターをスマート化する装置を発売した。メーターに設置するとカメラで数字を読み取り、画像解析したデータを遠隔確認できるメーターをスマート化する装置を発売し、現地調査員の削減に繋げている。介護施設問題に対しては、7月からは機器を活用した見守りサービスを開始した。心拍や呼吸、ドアの開閉など多数の高精度センサーを被介助者に合わせたカスタマイズをして提供することで、個人のデータを蓄積し、介護に応用する。他社のIoT機器との連携も可能で介護施設や在宅介護事業者を中心に個人にも提供する。
※本記事は次代住宅専門誌 『月刊スマートハウス』 No.55に掲載したものより抜粋しています。
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