SMART HOUSE READERS

大阪府:蓄電池関連中小企業のビジネス拡大、海外展開を後押し

 大阪府は2月25 日、市内の大阪国際会議場で『蓄電池国際ビジネスフォーラムin大阪』を開催した。電池開発の世界動向と関連産業の方向性をテーマに、世界における電池開発等の動向をはじめ、英国の産業戦略の概要や海外展開に向けた支援施策などを紹介、約200名が参集した。

 本フォーラム主催の大阪府商工労働部の北尾保己成長産業振興室長は開会の挨拶で「大阪を中心に関西には、蓄電池メーカーをはじめ、モノづくり技術に長けた中小・中堅企業、これを下支えする専門機関等が集積し、蓄電池関連ビジネスが生まれやすい環境にある」とし、来賓挨拶で在大阪英国総領事館のSarah Wooten総領事が「大阪と英国の間で多くの新たな蓄電池ビジネスが生まれることを期待している」と述べた。プログラムでは、まず大阪府バッテリー戦略推進センターの西村尉辞センター長が登壇。「世界の蓄電池市場は2022年に17年比2.3 倍となる約7兆円に拡大するとみられ、日本の優位性の高い分野として期待されている。大阪経済の底上げとしても、バッテリー戦略推進センターを設置し、中小企業等のビジネス拡大・海外展開の支援といった取り組みを推進している」と説明。平成31年度においては電池関連の開発・実証試験等に対し、上限750万円の補助金を交付するほか、ドイツやカナダなどのMOU締結国との関係強化、新エネ施策に先進的な英国との関係を構築するなど海外企業との商談機会を創出していくとした。

 基調講演では、元アメリカ電気化学会会長で、二次電池等の研究開発を行う早稲田大学の逢坂哲彌名誉教授が、次世代電池および電池システムの開発動向を講演。自動車業界では、電動化・自動運転・CO2削減の3つが並行してパラダイムシフトが起きようとしており、そのキーテクノロジーとなるのが蓄電池であるとした上で「2020年までに車載用リチウム二次電池コスト1万円台/kWhが目指されてきたが、現状はまだまだ高い。そんな中、当大学エネルギーセンターでは、電池材料の開発からセル製作、セル・電池システム評価まで一貫蓄電池関連中小企業のビジネス拡大したシステムを構築しており、現在、コスト構造で最も高いとされる正極材に、硫黄(S)を採用した研究を重ねている。製造コスパ、安全性、性能ともに現行のリチウムイオン電池より高く、次世代電池として期待している」とした。一方、英国では蓄電池をキーテクノロジーの一つと位置付け、産業支援を推進しているが、同国の蓄電池産業の現状、戦略や取り組みについて、英国ビジネス・エネルギー・産業戦略省(BEIS)のMadeleine Szeluch投資家向け広報責任者が登壇。「英国では全体の経済発展のため、スマートエネルギーを中心とした中小企業の成長を積極的に応援し、多くの雇用創出にも繋げたい考えがある。蓄電池をはじめとするスマートエネルギー技術の支援として、2021年までに7000万ポンドを投資する予定だ。英国の多くの企業が日本の蓄電池関連企業と協業したいと考えている。是非、新しいビジネスチャンスとして捉え、現地企業との商談機会等を活用いただければ」とした。

※本記事は次代住宅専門誌 『月刊スマートハウス』 No.50に掲載したものより抜粋しています。

スマートハウス_書籍紹介バナー
Cookie を許可すると、このサイトでのエクスペリエンスが向上します。