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【市況】最新太陽光発電パネル出荷統計2018:パナソニック、 住宅総合・既築と二冠堅持

太陽光発電 統計データ 2019/07/03 14:00

 編集部は18年度の住宅向け太陽光パネルの出荷量統計を調査すべく、日本市場でシェアを握る主要国内・海外メーカー20社を対象にヒアリングを行った。18年度の住宅用市場規模は、17年比27%減の約800MWであった。大規模発電所の受注残や、自家消費を目的とした新規案件など産業分野への傾注が続いており、住宅向けは依然として販売プレイヤーの不在が尾を引いている状況だ。とは言え、ZEHをはじめ、新築住宅における太陽光発電の搭載率が上昇していること、さらに既築住宅向けでは蓄電池の提案に注力する販売店が多くなっていることから、住宅向けの内訳は、いよいよ新築向けの比率が逆転し始めた。住宅事業者の参入による市場底上げが期待される。
 
 そんな住宅用市場であるが、注目の結果は、パナソニックが二年連続で総合トップに、既築向けでも24%のシェアを占有し二冠を達成した。さらに同社はソーラー事業の開発・生産体制の最適化を目的に、主力製造拠点であるパナソニックエナジーマレーシアをGSソーラーに売却する予定であり、今後は協業による競争力強化を図った製品をもって、一層のシェア拡大を狙う。住宅全体については、例年、シャープが首位争いに食い込んでいるが、18年10月より、住宅用の主力製品『BLACKSOLAR』を中国生産に切り替えた。しかし移行先である新生産ラインが安定稼動とならず、一部販路で供給できない期間が生じたこと等が起因し、惜しくも首位を逃した。今夏には安定供給を見通しており、 19年度はエディオンをはじめとする家電量販店、大手ハウスメーカー、有力販売店への供給によって巻き返しを図る様相だ。

新築は京セラが単独首位に、ゼロ円モデル商戦が加熱

 一方、新築向けは、前回同率首位であった京セラ、ソーラーフロンティアが今回も鎬を削った。セキスイハイム、ミサワホーム、旭化成ホームズ等にルートを持つ京セラ、住友林業や土屋ホーム、セキスイハイムなどに供給するソーラーフロンティアと、両者とも大手ハウスメーカーに実績を有するものの、18年は京セラに軍配が上がった。ソーラーフロンティアはTEPCOホームテックと初期費用ゼロ円で太陽光発電を導入できるリースモデルを18年7月より開始しているが、本格的な導入はこれからであり、同年への反映は多くはなかった様だ。
 ただ、太陽光発電の導入でネックとなる初期投資をゼロ円とするモデルに業界の視線は集まっており、今後の伸びしろが期待されている。 TEPCOホームテックのリーススキーム『エネカリ』には様々なメーカーが続々参画しており、三菱電機も出荷量低迷から長野工場でセルの生産を中止したものの、太陽光発電だけでなく、エコキュートやV2Hなどシステム一体での『エネカリ』を活用し、盛り返しを狙っている。
 一方、京セラは関西電力と新会社を設立し、電力契約を結ぶ代わりにゼロ円で設置できるPPAを今秋頃にも始動予定としている。強力な既築ルートを構築している長州産業も電力会社と協力した独自のプランで手掛けるPPAが好調に推移しており、新築向けでもシェアを伸ばしそうだ。他にもPPAに取り組むメーカーが増え始めており、19年はゼロ円モデル戦線が勝負の分かれ目になるとみられる。

国内全体はハンファがトップ、カナディアンとともに住宅用でも追い上げ

 国内全体を俯瞰すると、トップはハンファQセルズとなった。次いで、出荷量世界一のジンコソーラー、カナディアン・ソーラーが続く。表の通り、産業分野に強い海外系は、軒並み17年よりも日本向け出荷量を伸ばし、トップ5に連なった。中でも産業用と住宅用の両輪で展開を強めているハンファQセルズやカナディアン・ソーラーは、価格力だけでなく、パッケージ提案など住宅事業者が扱いやすいサービスを押し進めることで、住宅分野でもぐんぐんとシェアを伸ばしている。
 19年度は売電価格が24円/kWhと買電料金並となったほか、ゼロ円モデルの勃興や卒FITユーザーの出現などまさに転換期であり、一つのトリガーが突き抜けることで番狂わせが起きる可能性はありそうだ。

※本記事は次代住宅専門誌 『月刊スマートハウス』 No.54に掲載したものより抜粋しています。

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