住宅用断熱材の18年出荷量(面積ベース)は、新築戸建住宅の着工が微増で推移したことで前年比0.3%増の385百万㎡規模となった。重量ベースでみると、ZEHをはじめとした高性能住宅が普及しており、一棟あたりの断熱材使用量が増えている状況である。19年は、住宅着工数が消費税増税前の駆け込み需要により増加するものとみられ、18年に続き微増の386百万㎡規模で着地すると推定。重量ベースも、ZEH補助事業等を背景に住宅の高性能化が益々進むことが予想され、一戸あたりの使用量が増加することはもちろん、より高性能な断熱材を採用する動きが活発化することも期待される。
安定推移を続ける同市場だが、昨今では繊維系断熱材ユーザーの吹き付け現場発泡硬質ウレタンフォームへの切り替えが目立つ。職人の経験や技術力による施工のバラつきを少なくできるほか、専門の施工業者に一括で発注できる等の手軽さが一部で受けているようだ。硬質ウレタンフォームがシェアを伸ばす一方、このほどJFEロックファイバーが、ロックウールの供給を一時停止。JFEスチール西日本製鉄所で高炉トラブルが生じ、ロックウールの主原料となる高炉溶解スラグの入手が途絶したことによるもので、ロックウール製造設備そのもののトラブルではないとしたが、少なくともロックウールのシェアに影響を与えたとみられる。このほか、各社の注目動向としては、吉野石膏グループの旭ファイバーグラスが、愛知県豊橋市に新工場建設を予定。アクリアシリーズの主力製造工場として、19年夏の稼働を目指すとしている。一方、マグ・イゾベールは産業向け真空断熱材の主力工場であった垂井工場を閉鎖。フクビ化学工業では積水化学工業から断熱材事業を買収し、積水化学工業が岡山市に持つ子会社工場の設備と人員を譲り受け、同工場の一部を間借りして生産するなど供給体制に変化が生じている。
※本記事は次代住宅専門誌 『月刊スマートハウス』 No.48に掲載したものより抜粋しています。
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