神奈川県を中心に、太陽光発電や蓄電システムの卸・販売施工を手掛ける日天(髙瀨和明社長)の19年3月期決算売上高は、前年比14%の増収ペースで約40億円を見込んでいる。構成比4割を占める住宅事業については約15億円で着地するとみられ、髙瀨社長は「地場ビルダーや工務店との提携が拡大している。その既存顧客に対する点検サービスを通じた太陽光発電と蓄電システムの提案販売が奏功し、業績を押し上げている」と好調な理由を述べた。
昭和シェル石油グループの住宅用太陽光発電システム販売部門『昭和シェルソーラー販売』から会社分割を行い、2009年に設立した同社だが、これまで太陽光発電についてはソーラーフロンティア製、蓄電システムにおいてはフォーアールエナジー製に絞り、それぞれ国産電池にこだわり続けてきた。住宅向けの累計販売は1万件以上にのぼり、ソーラーフロンティアが毎年開催する販売店会では2010年度から住宅総販売件数トップを維持。フォーアールエナジー蓄電システムの年間販売もトップの実績であるとしている。
そんな日天がもっぱら注力しているのが、ビルダー・工務店とのアライアンスだ。同社がビルダー・工務店の住宅保証終了後の既存顧客に対し、住宅無料点検等のアフターサービスを代行するというもの。成約時に提携会社に一部の手数料を支払うスキームだ。多くのビルダー・工務店が新築住宅販売に傾注する一方で、既存客への対応は追い付いておらず、これからアフターサービスに人員や資金を投じる余裕がないといったところも少なくない。「そんな時、我々を一種のアフター営業&施工部隊という位置づけで活用していただければと考えている。無論、リフォーム事業も手掛けているので、点検時に補修が必要な場合には、ユーザーに合わせたリフォーム提案も行うことができる」(髙瀨社長)とマルチにこなせることも強調する。アフターを徹底できれば、顧客満足度やビルダー・工務店の企業価値向上にもつながるとし、賛同する企業は多いという。現在、地元企業を中心に25社とタッグを組み、約30件/月ペースの販売に結びつけているようだ。なお、新築においては、ZEHや自給自足住宅の提案の際に、同行して太陽光発電および蓄電システムの営業を行う。「新築向けの販売比率は約5割まで高まってきた」(髙瀨社長)とし、新築・既築ともバランスよく販売している状況だ。これが好例となり、ビルダー・工務店とスマエネ機器事業者のアライアンスが広がっていくことに期待が寄せられる。
加えて、建材商社の施工請負も安定しており、20件/月程度の工事を行っているほか、東京電力グループのTEPCOホームテックとソーラーフロンティアが展開する太陽光発電の初期費用ゼロモデル「ソーラーエネカリ」の神奈川県における販売施工もカバーするなど、多方面でも勢いづいている。今後も同社の動向から目が離せない。
※本記事は次代住宅専門誌 『月刊スマートハウス』 No.48に掲載したものより抜粋しています。
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