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日本電機工業会:再エネの自立に向けた取組を加速化、カギは蓄電技術

 電機メーカー等で構成される業界団体、日本電機工業会(略称:JEMA、会長:柵山正樹三菱電機会長)は3月8日、都内の電機工業会館で、第98回新エネルギー講演会を開催。『主力電源を目指す太陽光発電―その最新動向 ―』をテーマに、今後の再エネ政策の概要や、蓄電システム動向を中心とした講演が行われ、業界関係者約100名が聴講した。

 基調講演では、経済産業省新エネルギー課の宮野建治課長補佐が登壇。『再エネ政策の今後の展望』として「特に住宅用太陽光発電は2019年以降、卒FIT市場の創出や、新設時の買取価格が24円/kWhを切りはじめ自家消費の経済的メリットが大きくなる。売電モデルから脱却し、蓄電・蓄熱技術を組み合わせた効率的な自家消費の推進や、VPPの活用、災害時・緊急時におけるレジリエンス等の観点も加味しながら、需給一体型モデルを構築していくことが重要であり、中でも蓄電池の技術が肝となる」と語った。そのあと、田淵電機エネルギー・ソリューション事業本部の細川明彦第1技術部課長が『ハワイ市場におけるスマートインバータの動向』を説明。「ハワイ州では7割が石油火力発電に依存し電気料金が全米一高く、2045年までに再エネ率100%にする州計画を掲げている。太陽光発電導入意識は高く、ルーフトップは7万件の実績で、オアフ島では戸建の3割に設置されている」とエネルギー事情を紹介した上で「今後も継続した導入が進み、蓄電池併設が増加する。すでにオアフ島には200台の蓄電ハイブリッドを設置した」としパワコン接続配線の実例や設置事例を公開した。

 積水化学工業住宅カンパニー広報・渉外部の塩将一技術渉外グループ長が『太陽光発電、蓄電池、 V2Hを含む住宅用電源の現状と展望』をテーマに、同社OB顧客で蓄電システムやV2Hを搭載した住宅の実態データから見えた住宅用電源の在り方を述べた。「当社試算では、蓄電池の導入により、蓄電池のない場合に比べて自給率24%を約40~60%まで引き上げ可能なことが分かった。また、EVとV2Hの場合は、最大84%まで自給率が向上することも分かった。更に、昨年の大型台風や地震で蓄電池、V2Hがあったことで『停電時に問題なく電気を使えた』との声も多数あがっており、両機器の有用性が高いことが示された。今後も一層の普及拡大を目指していく」とした。

 最後に、エリーパワー企画部の鍋島康雄部長が『蓄電システムの現状と今後の展望』と題し、主にリチウムイオン電池の安全性について講演。「蓄電池の大量導入の課題は安全性である。国内のリチウムイオン電池関連の事故は575件以上で、事故・リコールが後を絶たない。一般的な電池保護の考え方は電池管理装置(BMS)で対策されるが、電池セルでの安全性確保が理想である」とし、定置用電池に求められる性能に言及した。

※本記事は次代住宅専門誌 『月刊スマートハウス』 No.51に掲載したものより抜粋しています。

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