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【歴史館】SANEI:日本初の シャワー付湯水混合水栓

コラム 2019/02/19 15:00

 熱ッ―。ほんの些細な出来事ではあるが、ふとした瞬間に「便利な世の中になったな」と有り難みを感じる時がある。反射的に、知らぬ間に温度が調整されるという現象が、当たり前になっている事にはじめて気づく。旧式さんは残念ながら現代人にとってある種の凶器であるかの様に感じられるだろう。青い方を捻り過ぎれば言わずもがなだ。温泉や銭湯で躊躇無く適温を割り出す人が、曲芸師かナニかに見えてくる。

 斯様な感情や思考の源泉は凡そ50年前に形作られた。手元から自在に湯水浴びを愉しむという習慣ですら、近代の行動様式なのかもしれない。その先鋭となった製品がある。創業以来、水とヒトとの生活を見つめ独自技術と感性を磨き続けてきた三栄水栓製作所(現:SANEI)が生み出した日本初『シャワー付湯水混合水栓』である。高度経済成長期。公営住宅が普及すると共に快適で気持ちの良い、お風呂ライフとニューカルチャーを根付かせたのだった。

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 時を経て、嘗ての画期的な仕組みは一層の進化を遂げるも、偶然出逢う伝統に凡人はソロりと、受け継がれたルールに従うしかない。そして何故だか誰も上手い仕方が判らない。赤と青はどちらが先なのか。消えゆく問いは尽きそうにない。冷っ―。

※本記事は次代住宅専門誌 『月刊スマートハウス』 No.49に掲載したものより抜粋しています。

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