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【歴史館】シャープ:未来への視界を開いた 壺阪寺の太陽電池

コラム 2018/12/20 15:00

 良く見通せる様に—。此処は西国三十三ヶ所6番札所に数えられ、大和三山奈良盆地を一望におさめる古刹、南法華寺。眼病に効くという、この霊験あらたかな地に近代的なシロモノが導入されたのは83年のこと。世相では石油ショックの恐怖と影響が少なからず記憶の片隅に追いやられ始めた頃だったが、資源の乏しい我が国の活路を見出さんと立ち上がったサンシャインプロジェクトの一環で太陽電池の開発は急ピッチに進められ、飽くなき情熱、夢と希望が詰まった光が灯された。大観音立像の照明電源として用いられたことで知られる。

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 一方で塗布拡散方式による接合形成と印刷焼成方式による電極形成、スーパーストレート構造といった技術が日本で初めて適用された一級資料でもある。業界に属すヒトであるならば「壺阪寺(つぼさかでら)」と言えば誰もが宗教的な意味とは異なる、黎明期の歴史的第一歩を想起することだろう。残念ながら今は取り外されてしまっているが、外観・性能に変化なく28年以上の長期稼働を証明した貴重な存在として記録されている。

 当時の関係者が想い描いた地平は叶ったのだろうか。無論、幾らかの苦難はある。去れど、今まさに拡がる未来への視界は、決して悪くはないと言えるだろう。

※本記事は次代住宅専門誌 『月刊スマートハウス』 No.47に掲載したものより抜粋しています。

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