綺麗に平らげられた白い器達が「乾燥したら大変だ!」と言わんばかりに此方を眺めてくる。「ちょっとだけ待ってよ」と言っても容赦はない。こびり付いた液体は躊躇なく気化していく。満腹感に浸るのも束の間。直ぐさま救済に入ると、彼らはホッとした面持ちでまた少し薄暗い棚へと帰っていくのである。
じゃばしゃばしゃぱ。深夜の帰宅にも関わらず振舞われた夕食の後。晩酌や休日の一コマにでもなるだろうか。それは斯様な擬音が宅内に響く日常風景だった。しかしながら、長らく続いたこの攻防は1つの画期的な製品が誕生することで休戦となった。「ゴミ捨て以外は何も手伝ってくれないではないか」と時折、訪れる火種すら心配ご無用…。
米国に於いては約50年も先行していたのだという。我国においてはパナソニックが上面開閉操作型で洗濯機のような形をした「電気自動皿洗い機」を日本で初めて生み出した。

女性の社会進出と言えばもはや差別的な表現かもしれないが、分担による伝統的な仕事は誰のものでも無くなった。シェア。それが現代社会であり、優れたアイデアにより1秒でも分かち合える時間が生まれることほど素晴らしいものはない。ただ、また新たな爆弾が仕掛けられたのを誰も気づいてはいない。食器くらい片付けて!
※本記事は次代住宅専門誌 『月刊スマートハウス』 No.50に掲載したものより抜粋しています。
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