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経産省:2019年問題の対処に方針 「年明けにも、卒FIT後の 買取メニュー発表を」 新設住宅用太陽光の売電価格は2025~27年度に11円/kWh目指す

特集・連載 2018/10/19 16:00

 経済産業省・資源エネルギー庁は9月12日、再エネ関連の有識者による「再生可能エネルギー大量導入・次世代電力ネットワーク小委員会(第8回)」を開催。住宅用太陽光発電の余剰電力買取期間終了の案件が相次ぐ『2019年問題』に関する今後の対応方針を示した。旧一般電気事業者の小売部門(以下、旧電力)に対し、早期に新買取メニューを提示させるほか、買取終了後はEVや蓄電池を利用した自家消費等の選択肢があることの個別通知を行うことを求めた。

 政府自身も10月から専用サイトを設置し、対象者に対する広報・周知活動を本格化させるなど、消費者目線の大きく踏み込んだ内容となった。一方、新設の住宅用太陽光発電に関しては、これまで掲げてきた中長期の売電価格目標11円/kWh(システム費用20万円/㎾)の達成時期を2025~2027年度に前倒すことを固めた。

 現在、『2019年問題』をどのように対処するかが、再エネ業界での喫緊の課題となっている。エネ庁では、10年間の買取期間が終了する案件は19年11月と12月だけでも約53万件を見通し、累計では23年までに165万件に達するとしている。自家消費または余剰電力の自由売電を促すなど新たな環境を整えることが急務となっているわけだが、まずは〝買取期間が終わること〟を対象ユーザーに周知する必要がある。そこで、今回の小委員会では、事業者や政府がそれぞれどのように、どのようなスケジュールで広報・周知を行っていくべきかの議論が行われた。

 論点の中心となったのが、旧電力による新買取メニュー等の具体的な発表時期と、その提示方法であった。省エネルギー・新エネルギー部の山崎琢矢新エネルギー課長は「現状、卒FITを迎える住宅用太陽光発電の余剰電力の大半は、旧電力が買取っている。こうした中、対象者が買取終了後の選択肢の具体的な検討をできるようにするため、早期にFIT後の買取メニュー等を提示してもらいたい」と求めた。スケジュール(案)では、年内にも買取メニュー等の発表時期を公表し予見性を確保した上で、2019年4月から遅くとも6月末までには具体的な買取メニュー等を発表し、契約締結はそれ以降に行うこととしている。

 これに加え、全ての卒FIT対象者への確実な周知のため、買取期間が終了する旨の個別通知を行うことも要請。具体的には、①買取期間終了時期の明示に加え、②EVや蓄電池を併用すれば自家消費できること(=売電せずに使ってもよいこと)、これまでの契約先とは異なる電力会社への売電も可能(=売電先は選べること)など様々な選択肢が存在することを通知することを求めた。いずれの論点も、太陽光発電を設置している家庭に、買取期間終了後も長きに亘り自立的な電源として発電する意欲を持ち続けてもらい、再エネ推進や地球温暖化防止、分散電源としての価値等の認識を継続させる狙いがある。

 同案に対し、電気事業連合会の大森聡事務局長は「しっかりと対応していきたい」とコメント。今後、卒FIT価格や発表時期が明示されることで、新電力をはじめ、蓄電システムやV2Hを販売する事業者は、明確な根拠を持った営業活動ができると予想される。各市場とも更に活発化していくことだろう。

 なお、新設の住宅用太陽光発電は、蓄電池などを組み合わせた自家消費モデルを促進するととともに、FIT制度からの自立化を促すとし、中間整理から変わらない方針だが「価格目標については、これまで"できるだけ早期"していた11円/kWhの売電価格(システム費用20万円/㎾)実現の時期を、事業用太陽光事業用のコスト低減スピードと歩調を合わせるため、同時期の2025~2027年度とすべき」(省エネルギー・新エネルギー部山崎課長)として提案された。新設においても、FIT制度から自立したモデルの在り方の検討が加速していくことだろう。

※本記事は次代住宅専門誌 『月刊スマートハウス』 No.45に掲載したものより抜粋しています。

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