給湯機の高効率化が着実に進んでいる。新設の集合住宅ではもはやエコジョーズがあたり前となっているが、戸建においても、ZEHをはじめとした省エネ住宅に標準採用されているほか、各機、市場拡大によるコストダウンや効率・機能向上などによって、既存給湯機の交換需要でも採用が増え始めている。17年度にはエコジョーズ、エコキュート、エネファーム、ハイブリッド、エコフィールの合計で160万台に到達。高効率給湯機はいよいよ市場全体のシェアで半数にまで近づいている。金額ベースでは、エンド価格にして約5000億円。特にエコジョーズ、エコキュートが伸長したが、販売価格の下落から16年度比では同様の水準となった。ジワジワと強さを増す高効率化の流れだが、これは序章に過ぎない。
新築分野において、特に牽引している要素がZEH (ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)向け市場である。ZEHとは、端的に言えば、断熱や各種高効率設備を活用し住宅の性能を向上、家庭内のエネルギー消費を抑えた上で、太陽光発電システムの創エネルギーによって、家庭内のエネルギー消費を実質ゼロとする住宅を指す。中でも家庭内の一次エネルギー消費は、給湯が占める割合が最も多く、ZEH建築にあたっては熱源選択が極めて重要な要素となる。国は2020年に新築住宅の半分をZEHにする等の目標を掲げており、必然的に高効率給湯機の出番が増えるわけだ。そんな同市場には各機積極的にアプローチしている。どの種類でも設計段階の計算上はもちろん、実際に住んでみてもゼロエネを達成することは可能であるが、同市場における17年度の採用率(補助金を利用したZEHのうち)トップは、設備費・ランニングコスト・省エネ性能の三拍子を揃えるエコキュートとなっている。次いでZEH補助金に加え、専用補助金も利用できるエネファーム、最も高い給湯効率を有するハイブリッドというシェア順だ。エコジョーズは僅差で表彰台を逃すも、エネファームやハイブリッドの補助熱源として使用されており、陰の功労者としてゼロエネ達成に貢献している。
熾烈なシェア争い、追い風吹くエネファーム
ZEH市場においてはエコキュートが不動の地位を築いているが、無論、各機はシェア拡大を狙っており、特に今後はエネファームが、制度背景の追い風を受けそうだ。これまで、太陽光発電が必須となるZEHにエネファームを導入すると、必ずダブル発電に該当するため売電価格が減額されていた。19年度にはこのダブル発電による売電価格の減額が無くなる。さらにダブル発電時のエネファームの逆潮流(売電)が解禁予定となっている。現在は逆潮流しないよう自身の発電量を抑える運転を行う必要があるが、解禁後は最もパフォーマンスを発揮できる通常運転を行える様になるため、効率が向上する。さらに太陽光発電同様、余った電気も創エネとして加味できるようになれば、省エネが求められるZEH設計において、より有利に働きそうだ。
※本記事は給湯機専門誌 『Qtopia(キュートピア)』 No.2に掲載したものより抜粋しています。
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